公務員試験とはなんぞや②

前回の国家公務員に続きまして、今回は地方公務員を見ていきましょう。

 

地方公務員には「上級」と「中級」と「初級」があります。地方によって呼び方も異なり、たとえば、東京都や特別区であれば「I類」や「Ⅲ類」と呼ばれます。東京都には「Ⅱ類」もあり、中級に該当するのですが、東京都の場合、司書や栄養士の要資格者を採用する分類となっています。そして、「上級=I類」「初級=Ⅲ類」です。

 

それでは上級I類から解説します。まず、この区分は大卒程度試験を指します。あくまで大卒程度であり、義務ではないため学士(大学卒業で与えられる学位)がなくても、受験資格は与えられます。

自治体によって異なりますが、学科試験は教養試験と専門試験から成り立っています。自治体の幹部候補を採用する試験で、そのため、勉強すべき科目数も多く、難易度の高い試験と言えるでしょう。

 

次に中級Ⅱ類を解説します。こちらは、短大卒程度試験を指します。こちらも上級と同じく、短期大学士(短大卒業で与えられる学位)がなくても、受験資格はあります。

東京都Ⅱ類では、主に資格職を採用するため、司書や栄養士の資格が必須です。

 

最後に初級Ⅲ類を解説します。こちらは、高卒程度を指します。

学科試験は教養試験のみなので、上級と比較すれば勉強の比率は少ないです。しかし、教養試験でも莫大な範囲が出題されるので、しっかりとした対策が必要です。

 

以上は事務職でしたが、公安職である警察官消防官も地方公務員です。

公安職においても事務職と同様に上級と中級と初級があります。学科試験は教養試験のみですが、体力試験が追加され課されます。

また、公安職の場合は、危険業務に従事するため、事務職より12%高い給与が支給されます。夜勤もあり精神的にも体力的にも大変な職務です。

 

このように地方公務員の試験にはいくつかの種類があることがわかったと思います。

自治体によって試験内容が大きく異なるので、まずは、志望する自治体の採用情報を確認することを強くおすすめします。

たとえば、横浜市では人物重視(面接試験重視)のため、大卒程度試験であっても学科試験は教養試験のみです。

 

また、上級は幹部候補と言いましたが、初級でも幹部を目指すことは可能です。自治体の昇任制度を一度確認してみてください。

 

次回は細かく試験内容を確認していきます。お楽しみに。